【ASOBISYSTEM×CIRCULATION】Vol.1 SDGsとは? レクチャー編(前編)
最近、新聞やテレビの中、学校の授業や仕事を通じてよく聞くようになった「SDGs」という言葉。その実態に迫るウェビナーがアソビシステム本社で開催!ウェビナーの様子をレポートしながら、改めてSDGsとはなにか 、SDGsが掲げている目標と、実際の取り組みをご紹介しつつ解説していきます。
「SDGs」と聞いて、何を思い浮かべますか?
最近いろんなメディアで特集され、なんとなく理解はしているつもりだけど、実際深くまでは理解できていない……という人がほとんどなのでは?
今回アソビフルネスで開催したウェビナーには、株式会社サーキュレーションからSDGsのスペシャリスト信澤みなみさんをゲストに招待。アソビシステムからも、SDGsに興味のある谷奥えまさん・谷奥えりさん・金原麗子さん、そしてオンラインから青柳文子さんが参加してくれました。
信澤 みなみ
株式会社サーキュレーション
ソーシャルデベロップメント推進プロジェクト代表成長ベンチャー企業に特化した経営基盤構築、採用人事・広報体制の構築、新規事業創出を担うコンサルタントとして活躍後、人事部の立ち上げ責任者、経済産業省委託事業の責任者として従事。「プロシェアリングで社会課題を解決する」ために、企業のサスティナビリティ推進支援・NPO/公益法人との連携による社会課題解決事業を行うソーシャルデベロップメント推進プロジェクトを立ち上げる。企業のSDGs推進支援、自治体・ソーシャルセクターとのコレクティブインパクトを目的としたプロジェクト企画〜運営の実績多数。企業カンファレンス・ラジオ出演実績多数。
SDGsについてイチから丁寧に教えてくれたウェビナーの様子は、体型的に学ぶレクチャー編と実際に自分の身近なことに落とし込んで深く考えるワークセッション編の2回に分けて、詳しくお伝えしていきます!
レクチャー編 目次
1.アイスブレイクセッション
2.SDGsとは?
3.なぜサステナビリティ(持続可能性)を目指すのか?
4.世界の取り組み
1. アイスブレイクセッション
「SDGsと聞いて、何を思いますか?どんな印象?」
「今日のセッションで、知りたいことは何?」
簡単な質問で、まずは参加者どうしの簡単なコミュニケーションから。
左から、金原さん、谷奥えまさん、谷奥えりさん、青柳さん(モニター)、信澤さん
青柳さん「普段から環境のことは考えています。自然の破壊や絶滅する動物がいるということを頭に置いて、自分が日常でできることを気をつけている感じですね。ですがその環境関連以外の14個のカテゴリー、特に貧困の問題など普段の生活ではわからないことを今回教えてもらいたいです」
金原さん「ジェンダーの問題や貧困の問題、”人”にフォーカスしたもの、フードロスなど地球環境や布の問題……。キーワードがあるのがSDGsの印象ですね。フードロスや洋服のこと、地球環境のことなどはなんとなく分かっているけど、よく知らないジェンダーの問題などは実際どんなことすればいいのか知りたいと思っていたので、今日は楽しみです」
えまさん「正直SDGsについてはあまり詳しくないのですが、オーガニック商品、スキンケアなどには普段から興味があります。好きなオーガニック商品のスタッフの人からSDGsについて少し聞いたことがあって意外と自分の近いところと繋がっているのかなと思っています。今日は17項目の中で日本が特に特化している目標について知っていきたいです」
えりさん「SDGsが好きなことと繋がっているというのはすごく素敵。実際どのくらいの関係性で繋がっているのか今回のセッションで詳しく中身まで知りたいです」
2. なぜサステナビリティ(持続可能性)を目指すのか?
SDGsと聞いて多くの人がまず思い浮かべるのがこのカラフルに色分けされた17の目標なのではないでしょうか。
簡単に説明するとSDGsとは、「持続可能な(Sustainable)開発(Development)目標(Goals)」として2015年に国連に加盟する193カ国が採択した世界共通の目標のこと。
「2030アジェンダ」という、”誰一人取り残さない、人がよりよく生きるための大きな目標”があるのだが、その中の指標の一つとして誕生したのがこのSDGsです。
この17個の目標で完結しているように見えるが、実はこの17のアイコン一つ一つの項目にはより具体的な目標が設定されています。項目ごとに細分化されたターゲットが全部で169個あり、そのターゲットもまたさらに細かく合計232個もの指標に分けられているのです。
国連加盟国193カ国が全会一致で採択したというのは戦後初めてのことで、それほど意気込んだ目標だということがわかると思います。
一見バラバラに見える目標や指標も、地球環境や生物圏を土台に社会が成り立ち、社会が成り立つことで経済が成り立つというように全てが繋がり、影響を与え合うと考えられます。そしてその根底にあるのが「私たち人間がよりよく生きる”Well-being(ウェルビーング)」の思想です。私たち人間がよりよく生きるために、環境も社会も経済も切り離せないものとして考え取り組んでいく必要があります。
3. サステナビリティ
突然ですが、このままの生活を続けたら、地球は何個必要だと思いますか?
人口が増え続ける中で何も変えずに今のままの生活を続けていたら、なんと2.8個の地球が必要になるのだとか(日本人の平均的な生活を基準とした場合)。
今後10年間で発生する確率が高いグローバルリスクのランキングを見てみると、感染症、雇用や生活の危機、生物多様性の喪失などを押さえて環境問題の数々が上位を占めていることがわかります。
(出典:https://www.city.kitakyushu.lg.jp/kankyou/00200184.html)
グラフを見てもわかるとおり、2030年には1.5℃も気温が上昇することが予想されており、パリ協定の達成に向けた早急な気候変動が求められているのです。
世界的に環境問題に言及する活動が増えていることも納得の値ですよね。
そしてもう一つ問題視されているのが児童労働。世界全体での児童労働者数は1億5200万人と言われていて、その数は日本の人口よりも多いとされています。
サステナブル、すなわち持続可能性とは、
「世代を超えて全ての人がよりよく生きられる社会にするために必要」なこと。
そのために2030年、2050年にかけて残された大きく複雑な課題に対して国際機関、各国政府、民間企業、個人すべてのパートナーシップによって解決していくことが今私たちに求められています。
4. 世界の取り組み
SDGsについて、法律のような拘束力はないにしろ、決して他人事ではない大事な目標であるということがわかったところで、世界の取り組みについて具体的に見ていきましょう。
近年、世界各国で企業によるSDGsをはじめとしたサステナビリティへの取り組みが進んでいます。
それは
・新たなビジネスの機会創出
・リスクの最小化
・経済活動の基盤の形成
・社内外との信頼構築・新たなファンの獲得
が見込めるからです。
ESG投資(Environment Social Governance)と呼ばれる企業経営上の隠れたリスクや機会を考慮して行われる投資は、世界的には10年以上前から続いている動き。全体のお金の3分の1とされる3200兆円以上のお金が流れていると言われています。
(出典:https://www.rakuten-sec.co.jp/web/special/daiwa_etf/esg/)
(出典:https://www.jiji.com/jc/article?k=2021022100205&g=eco)
具体的には、欧州で推進されている再生可能エネルギーや完全循環型の製造、そしてアメリカで積極的に採用されている、もう一度資源に戻して使うサーキュラーエコノミーなどが世界で実施されています。
上の図のように、日本でも2020年あたりから政府から企業、自治体に至るまでさまざまなところでSDGsに大きく動き出しているのがわかるでしょう。
さて、難しい内容も一旦ここまで。
SDGsについて、基礎的なことを大まかに理解できたところで、
次回は自らの生活の中でSDGsを考えるワークセッションにフィーチャーしていきます。
SDGsについての理解も様々だった4人の参加者がどんなセッションを繰り広げるのか、次もお楽しみに!
INFORMATION
株式会社サーキュレーション
「世界中の経験・知見が循環する社会の創造」というビジョンのもと、外部プロ人材の経験・知見を複数の企業で活用する「プロシェアリング」事業を運営しています。高い専門性を有するプロ人材の経験・知見をプロジェクトベースで活用頂くことで、企業の抱える課題の解決、ミッションの達成を支援します。
■公式ホームページ
■SOCIAL DEVELOPMENT by CIRCULATION
https://social-development.circu.co.jp/
■サーキュレーションのサステナビリティの取り組み
https://circu.co.jp/sustainability/