木村一葉の、いまのすべて。これからのもっと。

PEOPLE

バレエとコンテンポラリーダンスで培った表現力を武器に、カメラの前でも柔らかくも芯のある存在感を見せてくれた木村一葉さん。個性の原点から次の目標に至るまで掘り下げることで、これからの成長も目が離せない彼女の素顔に迫っていく。

―今日のファッションのポイントについて教えてください。

シンプルなコーディネートの中に他とは被らないような一癖あるアイテムを取り入れるのが好きで、今日も意識しています。茶色いトップスはフリンジが可愛くて一目惚れしたもの。もう一つのコーディネートも黒いシンプルなワンピースに、遊び心のあるカバンをアクセントにしています。ファッションはInstagramでニューヨークや韓国のスタイルを参考にすることが多いです。

―メイクや美容法で気をつけていることはありますか。

サロンモデルをしているので、メイクやコスメは美容師さんに教えてもらうことが多いです。美容師さんって可愛くておしゃれなメイクをしている方が多いんですよね。美容で気をつけているのは保湿。もともと肌が弱いのですが中学生くらいの時からこのスキンケアに落ち着いていて、肌のトラブルも少なくなった気がします。

―いまの仕事を始めたきっかけは?

地元の駅で声をかけていただいて、サロンモデルとして活動するようになったのがきっかけです。周りにサロンモデルをやっている友達がいた既にいたこともあり、抵抗感もなくすんなり始められました。モデルの仕事をしていて一番楽しいのは、作品として写真が完成した時。カメラマンさんとスタイリストさん、そして私自身とが噛み合っていい作品になると、一つのチームになった感じがして気持ちいいです。

―趣味やハマっていることはありますか。

昔から、映画鑑賞と漫画を読むことが大好き。それは家族の影響がとても大きいですね。小さい頃から部屋中に漫画がたくさん並んでいる環境で育って、まだ文字も読めないような頃からパラパラと読んでいたのを覚えています(笑)映画も、親がよく劇場に連れて行ってくれたのがきっかけで好きになりました。初めて見た映画はおそらく3歳の時に観た「リロ&スティッチ」。それ以来映画はずっと観続けています。家族とは今でもおすすめの漫画や映画を共有するので、そこで新しい作品に出会うことも多いですね。

―いまの仕事に影響を与えた作品はありますか。

小学2年生か3年生の時に、親と一緒に映画館で観た『アクロス・ザ・ユニバース』というミュージカル作品です。劇中で使われているザ・ビートルズの楽曲に合わせてノリノリなキャストを見て 「かっこいい!私もこうやって音楽に乗って踊ったりしてみたいかも」と思ったのが今の仕事を始めるきっかけだと思います。

―これまで、心が折れた瞬間や辛かった経験はありますか。

バレエに打ち込んだ高校時代ですね。高校は実家を離れて京都にあるバレエの専門学校に通っていました。バレエを始めたのは小学校5年生の時なのですが、せっかく好きになったんだからもっと本気で打ち込みたいと思い実家を離れて専門学校に行くことを決意したんです。いざ通ってみると、ハードなスケジュールに最初の頃は特に心身ともにくたびれる日々でした。朝起きて昼まで授業を受けたら、あとは夕方までバレエのレッスン。講演やコンクールが近くなるとさらに追加のレッスンがあったりして、夜の9時過ぎまでバレエをやることも。その学生生活が3年間ずっと続いていて気が休まる時がなかったのは辛かったですね。友達と“明日も生きようね”ってよく話していました(笑)

―そうやって不安やストレスが溜まった時は、いつもどうやって発散しているんですか?

寝ます!寝たら忘れるタイプなので、寝て、好きなことをしてますね。それこそ漫画を読んだり映画を観たり……。辛かった高校時代も、漫画や映画には救われました。田村由美先生の『7SEEDS』はその作品の一つです。地球が滅びるという壊滅的な状況の中である作戦が計画されていて、その中で傷つきながらも成長していくという話。少女漫画なんですけど、「生きるとは。人間とは。」みたいな哲学的なメッセージがある作品で、辛い毎日を必死に生きていた当時の私にはすごく響きました。

―高校を卒業してから打ち込んだものはありますか。

大学に入ってから始めたのが、コンテンポラリーダンスです。今も芸術文化学部にいるので、授業の一環としてコンテンポラリーダンスとお芝居をやっています。3歳ぐらいの時から、コンテンポラリーダンスのワークショップに連れて行ってもらってはいたのですが、「やっぱりバレエの方が好き」という気持ちが強くて今までは本格的にやったことがなかったんです。でもクラシックバレエに全力で打ち込んだ後で改めてコンテンポラリーダンスを観てみたら、「自分の次のステップはこれかもしれない」とビビッと来たんです。コンテンポラリーダンスが学べるところを条件に大学も探しました。

―クラシックバレエやコンテンポラリーダンスの経験というのは、モデルなどの表に立つ仕事にも役に立っていそうですね。

そうですね。モデルの仕事も舞台に立つ時も、常に人の前に立っているので、“人から見られている“という意識をとても自然に学ぶことができているなと感じます。常に自分に厳しくストイックでいようというのがバレエをやっていた頃から染みついているので、モデルとしてカメラの前に立つ時でも、臆せず表現できているんじゃないかな。これから先、モデル以外のどんな表現をするにしても大事にしていきたいです。

―木村さんにとっての憧れの存在はいますか。

有名なこの人!という人はいないです。でも、いろんな人と出会ってもなお、唯一無二の存在だなと思うのは高校の時に出会った「マームとジプシー」という劇団の青柳いづみさんという女優さん。年上なんですけど、どこか少女っぽさもあって、喋り方や声のトーンが本当に魅力的で、当時引き込まれたのをよく覚えています。本当に、うまく言えないんですけど不思議な魅力を持った方でした。

ー最後に、これから挑戦したいことについて教えてください。

モデル活動ももちろんやっていきたいですけど、やっぱりお芝居をやってみたいです。毎年夏休みになると、親が演劇のワークショップに連れて行ってくれた影響もあり、お芝居が好きという気持ちは昔からありました。いろんな作品を見る中で素敵だなと惹かれるのは、その作品に馴染んでいる女優さん。作品の邪魔をせず、でもちゃんと存在感もある、その世界に入り込める役者に私もなりたいです。

 

INFORMATION

木村一葉 公式SNS

Instagram:ichiyo9281

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