“アソビフルネス”と学ぶ、how to マインドフルネス vol.3
最近さまざまなメディアでよく聞くようになった言葉、“マインドフルネス”。「でも実際、どんなことをやるの?」そんな疑問に答えてくれるのは、一般社団法人 日本マインドフルネス普及機構(JMPO)代表理事の小西喜朗先生。みんなで真剣に学んだ講座、第3回目の様子をレポートします!
”マインドフルネス”って聞いたことある?
今回はそれを学ぶための、一般社団法人日本マインドフルネス普及機構が主催する全4回の講座を受講。マインドフルネスについての知識と実践を4回のオンライン授業(各2.5時間)とホームワークでしっかりと学ぶことができる。
講師を務めるのは様々な企業やヨガ講師に対してマインドフルネスを講習している小西喜朗先生。
小西喜朗
一般社団法人日本マインドフルネス普及機構 代表理事、精神保健福祉士、産業カウンセラー。著書は『思考を整え集中力を高める練習』(方丈社)、『メンタルヘルス入門』(PHP出版)等多数
第3回も、参加者が自宅から参加できるオンラインでの開催。
今回も、”アソビフルネス”としてChiMyさん、コヅエさん、そして新しく谷奥えまさん、谷奥えりさんの4名がリアルタイムで参加してくれた。
「気づきの瞑想」と「生活瞑想」を重点的に行っていく今回は、
「心の動きに気づく」がテーマ。
全4回の中で一番難しい回だというが、「分からなくても気にしないでほしい」と小西先生。
というのも、
前回の講義から2週間。まずは前の週に決めた生活瞑想をちゃんと取り組めたか確認しあい、前回までの内容をざっくり思い出したところで講習がスタート。
1.マインドフルネスとは心を「ハイジャック」されないための手段
2.DoingモードとBeingモード
3.気づきの瞑想
4.慈悲の瞑想
5.参加者コメント
1. マインドフルネスとは心を「ハイジャック」されないための手段
レモンや梅干しを想像すると、実際にはなくても、唾液が出てくるはず。
それはつまり、言葉だけで思考や感情、身体が反応しているということ。
初回から繰り返し言われてきたことだが、
日常行動のほとんどが自動操縦状態(オートパイロット)。
それはまさに「体験の檻」に囚われている状態なのだという。
自動行動であるということは、
メリットでもあるが、その分デメリットも存在している。
効率化を図るために自動行動を起こしても、
それはある意味では脳を硬直化させている原因にも。
物語を生み出すという能力も、創造性の発揮をする一方で
妄想に翻弄されてしまうというマイナスな面を生み出すことにもなっているのだ。
マインドフルネスとは、そういった心の動きを理解することによって
自分の感情や思考をハイジャックされることなく、
自由を解放するための方法なのである。
2. DoingモードとBeingモード
Doing(=すること)とBeing(=あること)の違いはざっくり以下の通り。
【Doingモード】
反すう。
前しか見えていなくて出口が見えず
アクセル全開な状態。
一旦ネガティブになると抜け出せない。【Beingモード】
観察と気づき。
現状をあるがままに俯瞰する状態。
多様な選択肢から解決策へ。
このモード切り替えをすることがマインドフルネス。
そのスイッチングをうまくできるようになるために、
生活瞑想とフォーマル瞑想(呼吸瞑想、気づきの瞑想)をするのだ。
3. 気づきの瞑想
①呼吸瞑想 3〜5分
②気づきを五感へ広げる 3〜5分
③心の動きに気づく 10〜20分
④終了
今回特徴的なのは、③の部分。
今まで集中していた呼吸への注意を3分の1くらいに減らして、
残りの3分の2の気づきを、ここでオープンに解放するのだそう。
例えば、
匂いや音に気づくのはもちろん、記憶を呼び起こしたりあれこれ考えを巡らせてみよう。
”雑念に邪魔されている”と思うかもしれないが、それで大丈夫。
普段ならその感情に飲まれてしまうところを、
「こう考えているな」と気づくにとどめるのがこの過程なのだ。
言葉では簡単に説明できるが、そう簡単にマスターできるものではない。
ある程度継続的に続けることでようやくできるようになるという。
それでは、早速実践。
アソビフルネスのみんなはどんな感想を持ったのだろう。
コヅエ「あとどれくらいで終わるんだろうっていう雑念みたいなものが出てきた(笑)」
えまえり「時間帯もあるかもしれないけど、かなり眠くなった」
チャイミー「“吸っていることに気づく”っていうのがやったわかってきた気がする」
えまえり「思考がずれていることに気づけた瞬間がトレーニングなんだよね」
コヅエ「やっててだんだん分からなくなってくる。“気づくことに気づく”ってなんだ……?みたいな(笑)」
大まかには理解できていても、いざ実践するとなると難しかったようだ。
4.慈悲の瞑想
「気づきの瞑想」ができたら、次は慈悲の瞑想。
呼吸を感じながら
自分自身の、そして生きとし生けるもの全てのものたちの幸せを願っていく。
「私が、健康で安全でありますように。」
「私が、悩み苦しみから解放されますように。」
「私の大切な人が、心安らかに幸せでありますように。」
「私の大切な人が、健康で安全でありますように。」
「たまたま出会ったその人が、健康で安全でありますように。」
「たまたま出会ったその人が、心安らかに幸せでありますように。」
自分自身、そして自分の大切な人、さらには偶然出会った人や嫌いな人…….。
いろんな人を思い浮かべて、その人の幸せや笑顔をイメージしながら
心の中で唱えていく。
そしてその慈悲をさらに広げていく。
「共に座る私たちが、健康で安全でありますように。」
「日本に住むすべての人が、悩み苦しみから解放されますように。」
「アジアに住む人すべてが、心安らかに幸せでありますように。」
「生きとし生けるすべてのものたちが、心安らかに幸せでありますように。」
一息一息自身の呼吸を感じながら、
ただ、この世界に存在するすべてのものの幸せを祈る。
大きく息を吸って吐いたら、これで慈悲の瞑想は終了。
嫌いな人の幸せを願えなくても大丈夫。
自分の心の現象に気づくことが何より大事なことなのだ。
この慈悲の瞑想は就寝の前などに行うと効果的なのだとか。
5. 参加者コメント
▼村田倫子
気づきの瞑想は、まだ少し自分のものに
するのには難しい瞑想方法でしたが
続けていくうちに、
息抜きに、お香を焚いてリラックスしながら
呼吸や瞑想をするのが私のマイブームです。

▼菅沼ゆり
自動思考になってしまう仕組み
脳の硬直化という言葉は図星だった。
妄想癖があるのでまだ起きてない未来について不安を抱え込んでし
デメリットをうまく解消していきたい。
人に頼るのが苦手で自分の頭の中の思考を言葉にして共感したり、
自然現象を自然現象と素直に捉えて
もう少し日常に取り入れたい!
▼木村ミサ
長めの瞑想を実践することによって、自分の集中力がどこまで続いているか、意識が散漫する瞬間も長いからこそクリアになる感覚は呼吸瞑想よ
自分の心や体をより俯瞰に汲み取るにはまだまだ難しいところはあ
回を増すごとに気づきも増えていくので、自分を理解してきている気がします。

▼夏鈴
いつもぼーっとしていると頭の中で同じようなことをずっと考えて
外の雨の音と匂いや、葉っぱが風で転がる音、換気扇の音、
集中が途切れて他のことを考えてしまう時もあったけど、

▼ChiMy
前回は歯磨きで生活瞑想をしていたのですが、次は「白湯を飲む」で試してみました。
湯呑みを持った時のじんわり温かい感じ、白湯を口に含んだ時の口内の変化、飲み込んだ後に白湯が内臓を温めていく感じ。
無意識に飲んでいる時とは違って細かい発見が沢山ありました。
普段こういうことに気が付かずに飲食物を体内に入れてることがすごく勿体ない気がしました、、、。
▼コヅエ
前回の講義まではお風呂に入る瞬間の気づきを意識していたので、今回はもっと日常で行う回数が多い事にチャレンジしようと思って「ペンを持って描く」時に気づきを意識することにしました!
最初はなかなか出来なくて紙に描くまでの流れがとても遅くなってしまいましたがこの2週間で少しだけ滑らかにできるようになり、同時に他の行動にも気づいて行動できる回数が増えてきました!
呼吸瞑想は個人的にお気に入りだったので毎日続けています。