カレーときどき村田倫子 #28 SPICE125
LIFESTYLE
お腹が空いた、、、。 今日もお腹いっぱいカレーを食べたい。でも、がつんと、思いっきりお肉も食べたい。いやでも、最近アイスを食べ過ぎて少しお腹周りが...。 女の子はこれだから大変だ。ヘルシーとハングリーの境をふわふわと彷徨い、頭で忙しくカロリー計算をする。
でもね、悩めるガール達!
こんな憂慮を払拭し、ワガママハートを満たしてくれるカレーが、あるのですよ、、、。
欲望を潤滑に満たすために、今回足を運んだのは、スパイス125(スパイス・アンドゥサンク)。平日の昼だけお店を構えている、今話題の「間借りカレー店」です。
「いらっしゃいませ」
と迎え入れてくれたのは、オーナーの嶋尾明奈さん。
女性一人で、このお店を切り盛りされている。

「わあ、とても綺麗な方だ」
眩しい笑顔と端整顔立ちに、つい見惚れてしまう。
それもそのはず、嶋尾さんの本業は女優さん。
女優業と二足のわらじでカレー屋も営むアグレッシブな女性なのです。
この店舗の夜の顔はHOPS125というバー。
元々、そこでアルバイトをしていた嶋尾さん。
女優というスケジュールが変則的な職業柄、シフトの組み立ても難しい。好きなことを続けるために、と思いついたのがこのカレー屋さん。
バイト先のオーナーも快く背中を押してくれて、日中は嶋尾さんのスパイス125から、香ばしい香り漂う。

そんな間借りカレーのおすすめメニューは【ラムステーキカレー】。これ一択!気持ちよい潔さ!ピクルス食べ放題&デザート付きでなんと¥1,000というプライスも潔く、優しい。。。
追加トッピングのメニューもあります。今日は【パクチー¥50】をプラスしました。

センターに我が顔でドスンと腰を据えるラムステーキに、ふんだんに注がれたルゥの水面が黄金色に輝く。
トッピングで追加したパクチーと高知県産の和山椒の芳香が鼻腔をくすぐります。視覚と嗅覚だけでお腹がぐぅの音をあげて困っちゃうな、、、。
もう我慢ならない!
さっそくいただきまーす!
ほんのり桜色かがったミディアムレアのラムの身は、噛み締めた途端、甘みのある肉汁がじわんと溶け出す。
ラムだけでも十分すぎる存在感。

そこに絡まるさらっとしたルゥは、ラムを優しく抱きしめてジビエ特有の旨味をスパイスの魔法でエスコートする。
カレーとの出会いで、新たに見つけたラムの知らない表情にどきり。
恋をした女の子が、ぐんと可愛くなる。
あのなんともいえない溢れでる色気。

動物性油脂を使用せず、グルテンフリー仕様で丁寧に煮込まれたルゥはスパイスによって野菜の自然な甘みが引き立てられ、風味がふわっと広がる。
身体に優しいのに、しっかり食べ応えのあるカレーなのです。
この素敵な矛盾は嬉しい。(ヘルシーだから罪悪感がないの)

添えられたライスまでも抜かりなし。
HOPS125のオーナーの実家が営む農家から仕入れた、石川県産 乳酸菌玄米。
そう、この一皿はどこを切り取っても、身体が喜ぶ仕様なのです。
ライスの量は五段階でチョイスできるので、自分のお腹の減りメーターに無理なくフィットする。ありそうでない、嬉しい心遣い。
卓上のビンにぎっしりつまった自家製キャベツのピクルスは、好きなだけお皿に盛りつけてよし!の太っ腹スタイル。爽やかな酸味とクミンシードの風味がやみつきになって、案の定おかわりが止まらない。カレーに混ぜると、食感がアクセントとなり、また味わいも変化する。
福神漬けの新たな形です。(ひと瓶まるまる食べてゆくお客さんもいるのだとか、、、笑)

嶋尾さんの計らいで、本日のスペシャルドリンクもいただきました!
その名もKOMBUCHA(コンブチャ)。お茶を発酵させた新たな腸活ドリンクです。

名前は同じですが、昆布茶とは全くの別物で、いわゆる「紅茶キノコ」というもの。低カロリーで、乳酸菌、酵素、ポリフェノールが凝縮されており、人工甘味料や人工香料、着色料も使っていません。
新しくて、体に(美容にも!)嬉しい飲み物ですよね。
シュワっとスパーリングワインのような口当たりにまろやかな甘み。
当たり前ですが、私の知るこんぶ茶とは全く違う飲み物! 初めての表情に驚く。喉を潤す清涼感に、カレーの余韻がふわりと香ります。

まだまだあります! 季節ごとに変わるデザートも嶋尾さんの手づくり。
本日はレモンビネガーミントゼリー。

さっぱりとした口当たりと爽快感。今日のうだるような残暑にぴったりでした。
はぁ。大好きなものを邪魔されることなくたんまり堪能する時間は何て有意義で贅沢なのだろう、、、。

満足感と、スパイスの余韻でじんわり火照った身体は店のドアをくぐる前より、エネルギーに満ち溢れている。
やはりカレーは幸せを運ぶ食べ物だ。
嶋尾さんが戸口まで背中を見守ってくれる。
実は一児の母でもある、嶋尾さん。
女優業、カレー屋、そして母。
何足のわらじを器用に履きこなしているのですか?!
彼女の凛とした立ち振る舞いと、清々しい笑顔は本当に好きなことを楽しんでいる何よりの証拠。こんな人がつくるカレーだからこそ、多くの人を虜にするんだなあ、、、。
カレーにも惚れたけれど、嶋尾さんにも心奪われたので、また会いに行きます。

INFORMATION
SPICE125
住所:渋谷区恵比寿1-21-18ライツ恵比寿1F
電話番号:03-3447-1496
営業時間:11:30-14:30
定休日:不定休