【古着と人と、しばさきと】Vol.4 flower バイヤー 村山瑛美さん


 
「古着が大好きだから、古着に深く関わる人と、古着の話をもっとしたい!知りたい!」という、柴田紗希(しばさき)の古着への愛が溢れるこの連載。今回は、しばさきが6月にロサンゼルスの買い付けに同行させてもらったflowerのバイヤー村山さんを迎え、「古着のバイヤー」というお仕事について伺いました。

“こんな世界があるんだ!”っていう衝撃




柴田紗希(以下、し)「まずはバイヤーになったきっかけを教えてください」

村山さん(以下、む)「大学生の頃に、flowerでアルバイトをしていて、バイヤーさんたちの姿を直で見ていて、みんなやりがいを持って仕事をしていると感じたんだ。あと大学を卒業したら自分の環境を変えてアメリカで仕事がしたい!っていう気持ちもあって、古着が好きだし、ここだったらバイヤーになってアメリカに行けるんじゃないかなって思ったのが、きっかけでした。大学卒業して割とすぐ、買い付けに連れて行ってもらったかな。タイミングが良くないとなかなか行けないんですが、バイトもしていたしブランドの理解は大丈夫だろってことで連れてってもらって。でも、運転免許を卒業ギリギリに取っていて、試験に何度も落ちてしまって、1回目は免許がないまま連れてってもらいました(笑)」
 
「村山さんが高速をビュンビュン運転する姿本当にかっこよかったです! 買い付けってすごい量を見て探すじゃないですか? 私は初めて体験してみてめちゃくちゃ難しい事なんだなって改めて感じたんですが、バイヤーにはすぐに慣れましたか?」
 
「難しさよりも、“こんな世界があるんだ!”っていう衝撃がすごかったですね。アメリカでは、倉庫やリサイクルショップ、古着屋さんで商品を探すんですけど、特に倉庫で山盛りにある洋服をみて色々と現実を知り…。この山盛りの中から探しだせるのかと気が遠くなりました」 
 

「そんな現実を知って、嫌になりませんでしたか?」
 
「嫌ってよりも、こんなところからいい洋服を見つけ出せることのすごさを感じて。“この中から見つけてやる!”っていう気持ちになったし、こんなところから、こんな可愛いものが買えるんだってことに、面白さを感じました」


村山さんは本当にかっこよかった!
 


柴田「普段は、どのくらいアメリカにいるんですか? 今回私はロサンゼルスの買い付けに同行させてもらったんですが、他の都市にも行くんですか?」
 
「一ヶ月アメリカに行って、日本に一ヶ月滞在したら、また一ヶ月行って、みたいなスパンでずっとやってます。カリフォルニアがメインですが、テキサスなど他の州に行くこともあります」
 
「大変ですね。今回バイイングに同行させてもらって、探す事の難しさにびっくりしました。これもダメなんだ、あれもダメなんだ!と」
 
「アメリカはサイズが大きいのが多いので」
 
「でも、それだけサイズ感など本当に厳選しているんだってことに感動しました! flowerには綺麗で大きすぎないサイズの古着が揃っているけど、それって当たり前じゃないんですね」
 
「サイズを広げると、在庫になっていくのが経験上分かるので。あえてのビッグサイズをメンズから取ったりすることもありますが、レディースでサイズ広げるのは厳しいんです」
 
「あれは、本当にプロだと思いました! いちいち可愛いとか言ってられない。ポンポンポンポン!って見ていかないと日が暮れる(笑)。集中力は必須ですね!」
 




「考えちゃうと、止まって、どうしようってなっちゃうから、もうテンポよく、感覚でやってますね。昔、オーナーに『リズムが遅いんだよ』って言われたことがあって、そのときはよく分からなかったけど、今は分かります。自分で波を作っていかないとダメなんだなって。時間はかけたければ、いくらでもかけられるから」
 
「村山さんは、本当にプロフェッショナルでした! かっこいいんですよ! バイヤーさんって可愛くておしゃれなイメージだったんですけど、おしゃれなだけじゃなくて男性のようにたくましい!」
 
「それって褒めてる!?(笑)」
 
「もちろんです! “一人で生きていける”みたいな男らしさがあるんです。判断力とか、その場での動き方とか、対応力がすごくあったんですよね。あと、怖がらないとか」
 
「アメリカ人を相手にするから、YES、NOをはっきりしないと、あしらわれるんです。私、英語があまり流暢じゃないんです。だからこそ、伝えたいことははっきり言うようにしてますね」
 
「いろんな仕事の人たちを見てきた中で、バイヤーさんを見たときに、今までに出会ったことがない女性のかっこよさがあって憧れました。そんな女性になりたいです!」
 


「しばちゃんの性格は、バイヤーに向いてると思うよ。バイヤーって、すごい向き不向きがあるんですよ。一人でいる時間が長いので、とにかく孤独。毎日服を見続けて、毎日同じようなことをするじゃないですか。一ヶ月とかずっと一人でいて、『彼氏に会いたい』とかそういう風になっちゃう子はダメ。しばちゃんは、意思があって、軸がちゃんとしててブレない人間だろうなって思うから。そして明るいから、多分、一人でも大丈夫そう」


「そう言ってもらえて嬉しすぎます。LAの方はピースフルな人が多いからそこで元気はもらえるなぁと思いました! でも本当にあれは、性格が女子すぎるとできないですね」
 
「わたしもすごくいっぱいあったんですよ波が。もうやめたいとか、辛いとか。一人で運転しながらめっちゃ泣いたりしてました。今はそれを乗り越えましたけど」
 
「慣れていったんですか?」
 
「日本に帰ってくると、また行きたいなって思うんです。アメリカに行くことで、自分を切り替えて生活できてるのかなって。東京があまり好きじゃないので、東京を離れて向こうで仕事に集中できるっていう環境もすごく良かったなって」
 

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