ワクワクできることが1番!思い立ったら即実行【スタイリスト 武久泰洋】

ワクワクできることが1番!思い立ったら即実行【スタイリスト 武久泰洋】

【PR】
現在、ラフォーレ原宿の広告のメインビジュアルなどでも活躍しているスタイリストの武久泰洋さん。学生時代のお話からロンドンでニコラ・フォルミケッティ氏のもとで過ごしたアシスタント時代、現在のお仕事まで。夢に向かって常に全力投球のスタイリストさんのお話を伺いました!
 

_スタイリストになりたいと思ったのはいつ頃ですか?

僕はたぶん高校3年生くらいの時ですかね。正確に言うと、なりたいと言うよりスタイリストっていう職業を認識し出したのがそのくらい。その当時よく読んでいたのが『MEN’S NON-NO』だったんですけど、スタイリストが誌面でモデルのように活躍していることも多くて。そういうスタイリストになりたいというわけではなかったけど、最初に知ったスタイリストのイメージがそういう感じだったので。


_現在のお仕事はどういったことを中心にされていますか?

CMと広告が多いですね。今はラフォーレ原宿の広告とかも手がけていますし、WEB動画なんかも。でも、はじめはアシスタントの頃も含めて雑誌の仕事ばかりしていたんですよ。
学生の頃にジョン・ガリアーノとかのクチュールの世界を見てぶったまげて(笑)、完全に普通の服よりあっちのが好き!という考えになっちゃったんですよね。着れるとか着れないとかもおかまいなしだったし、もともとウイメンズの服の方が好きだったこともあって、どんどんその世界にのめり込んで行って。
バンタンデザイン研究所を卒業後すぐに僕はロンドンに渡り、ニコラ・フォルミケッティのスタイリストアシスタントについて、そのままスタイリストとしてデビューしたんですけど。当時師匠がやっていた仕事も、僕がスタイリストとしてやりたかった仕事も全部雑誌だったんですよ!いわゆるエディトリアルというものにしか興味がなかったし、やってこなかったんですよね。
でも、日本に帰ってくることになって、CMや広告の仕事の方が僕の提案するスペースが大きく感じられて。今のような仕事に傾倒するようになっていきましたね!

_スタイリストという仕事の魅力は?

僕は自分が表現できるだけじゃなくて、熱中できるかできないかというのがとても大事で。もちろん服が好きだったし、スタイリストに固執していたところもあるけど。極端な話、熱中できるものなら何でも良かったのかもしれないです!料理とかゲームとかでも、熱中しているときって何にも考えてなくても楽しいし、それで◎。夢中になっているからこそ、ツライことも最終的には楽しかった記憶になるし。
正直、スタイリストの仕事って決して楽ではなくて。嫌なことにも前向きに取り組める人にしかこの仕事はできないと思いますね(笑)。残業がイヤじゃないとか。服をずっと見ているのも、服に興味がない人にとっては疲れますよね。多分、好きでも疲れるし。毎日引っ越しみたいだし、1人では出来ないというのもキツイと思っていて。打率の高い仕事をしたいならアシスタントがいないと、ちょっとした規模ですぐ成り立たなくなっちゃいますからね。
例えば、時間もないし変更もある、ハプニングもある、いろいろなことが起こる現場でずーっとテンション高いまま動いて。そのまま3日間ぶっ通しで撮影したりしてヘロヘロになって、バタンと倒れて寝る。みたいな感じが、中毒性があるんでしょうね!僕にとって。僕はそれが自分にとっていいことだと思っているし、あたふたしてテンパってもその時間は嫌いじゃないし。その中毒性の繰り返しの波に乗れる方だと思うので、この仕事が続いているし。そういう仕事を取れることを最優先に仕事をしています!お金を稼ぐとか有名になるとか、満足のバロメーターが人それぞれあると思うんですけど。僕はワクワクする仕事にどれだけ呼ばれるかっていうことがすごく大きなファクターですね。


_専門学生時代の出来事で印象に残っているものは何ですか?

僕、バンタンデザイン研究所に通っていた2年間て結構マジメにやっていたとうか。一所懸命やっていましたね!授業で言えば、撮影実習というのがあったんですけど。スタイリスト科ならではの課題で、要するに自分のお小遣いでスタイリングを作るんですけど、モデルハントも自分でして。よく考えると少し難しい課題だったと思うんですけど、お金もないし。人によっては個性を思い切り出せたりするんですけど、その課題が現実的でおもしろかった。実際のスタイリストの仕事に近いし、そのときの熱中の仕方とか、ライバル心むき出しの感じとか。競い合うのも楽しかったですよ! 
あとは夏にランウェイというのがあったんですけど。唯一、1〜2年生が一緒にやるイベントなんですけど、それが1年生のときにすごく楽しくて。2年生も楽しみだなぁと思っていたら、今年はランウェイはないと言われて。本当に残念だったから、担当の先生にも掛け合って。同級生5人くらいで、その当時バンタンの1番偉い人に直談判しに行ったんですよね(笑)。そうしたら、話を聞いてくれた方の中にすごく男気のある人がいて、そのカロリーに心打たれてくれて。「自分たちの範囲内で出来ることだったら、やっていいよ」と言ってくれて。僕ともう1人で、演出まわりとかをWディレクターみたいな感じでやって。だから、すごくマジメな学生だったんじゃないかと。

_卒業後、ロンドンに行くと決めたきっかけはありましたか?

はじめは、自分がやりたい仕事をするならどこだろう?イギリスかな?ということからはじまったんですけど。最後のひと押しになったのはバンタンではランウェイの講師も担当していて、ショーの世界で今でも第一線で活躍しているスタイリスト長田さんのひと言。「行って後悔した人に会ったことない」と言われて。怖いものとかもなかったので、1年生の頃にはロンドン行きを心に決めて、友達にも「俺、ロンドン行く」と宣言していましたね。自分自身引けないように。長田さんとは未だに連絡も取り合っているし、出会えたことに感謝していますね。


_ロンドンでのアシスタント生活はどうでしたか?

実は当時、アシスタントになれるという確約もないままロンドンに行ったんですよ。とりあえず行こうと!そこで、現地で友達がニコラのSNSから連絡先がわかるよって教えてくれて。早速メールを送ったんですけど、返事は返って来なかったんですよ。でも返ってこなかったから、もう1回送ってみよう!となって。すごい長文を送ったんですよね、日本語で。彼が日本語を話せる事は知っていたので。やりたいこととか、スタイリストになりたいとか。ロンドンに来てまだ数ヶ月で、英語は話せなくてとか。彼の背景とかを全部詳しく知っていたわけじゃないし、会えるとも、身近になる人間とも思っていなかったので、すごいスタイリストがいるっていうくらいの認識だったんですけど。行動力はめちゃくちゃあったんですよ!何も知らなかったって言うのもあるんですけど、その分怖いものもなくて。
そうしたら、彼から返事が来て。「そんなにやりたいなら会いに来る?」と言ってくれて。「明日から来てみる?」と言われたから、もうその日から何でもいいから近くにいて。そこから2〜3ヵ月くらい毎日「今日何やりますか?」という電話をして、というやりとりが続いていたんですけど。そのうち、明日はコレをやって欲しいというのを彼の方から言われるようになって。本当にやりたいんだな、と僕に対して思ったのか。
でも、生活面では僕はロンドンで多分みなさんが経験したことないような底辺生活を経験していて(笑)。ただ言いたいのは、ロンドンはお金がないことが劣等感にならない環境がうまくできているんですよ。家賃に関しても、日本で都内で1人暮らしすると7〜8万円とかするじゃないですか。でもイギリスとか行くと、もっと安い金額でフラットシェアが出来るんですよ。日本でも流行っているけど、結局2~3万の家賃だけどキッチンは3部屋分の家のキッチンを使えて。イギリスって食材にだけ税金がかからないとかあって。マーケットとかで安い野菜を買って、その日に料理するれば自炊も日本より圧倒的に安く済むんですよね。自然と節約というか、ムダなお金が出なくなりましたね。僕はそういう環境だったから卒業後、お金がなくても2年3年と這ってやれたりしたんですよね。


_スタイリストの仕事で大事だと思うことは何ですか?

強いていうなら、自分の好きなもの、スタイル、色、個性を自分で客観的に把握できている人は強いと思います!
これはイギリスで雑誌の仕事ばっかりをやっていた頃に特に強く思っていました。今僕がやっている仕事では、それに加えて自分の意見を的確に提案する立ち回りも大事かなと思います。
企画を理解した上で、マスに向けて打つということでスタイリングのアレンジに関するアクセルの踏み方は丁寧にしているつもりです。
スタイリストは良くも悪くもアーティストじゃないな、と思うんですよ。商業担当の方とクリエイティブの間にいる人で。なんとなくそこの話を理解して、ちょうどいい落とし所を探るというのもよくある仕事の仕方ですし。調和もありだし、逆にフィッティングなどの結果で納得してもらう事もたまにはありかな…と(笑)。いかに自分の意見を謙虚に図々しく言うかはすごく大事なことかもしれませんね。


_これからスタイリストを目指す人へ

好きでないと続けられない仕事だから、中途半端に誘う気はないです!でもお金がなくて、バイトもたくさんやりたいけどスタイリストになりたいんです。という話ならいくらでも相談に乗るし、やる気を見せてくれれば僕もいくらでも助けてあげられるし。自分自身もそういう風にやってきたから。
今は航空券とかも安くて、留学というものが身近になっていて。僕が行ったときとも変わっていますし、2005年より今の方が圧倒的に人数も増えているし。考えすぎて立ち止まる前に、まずは行ってみるべき!と思いますよね。心配するよりもいろいろなものに触れて、泣いて帰ってくるも良し、笑って帰ってくるも良し。なんでもいいんですけど、この時代に日本だけにいるっていうのも不自然だと思うんですよ。飛行機で地球の裏側にも行けるわけだし。旅行でいくのとはまた違った体験ができるので、留学もとりあえず行ってみて、経験するのがいいと思います。インスタとかバーチャルの中で解決しないで、体験することが大事だと思います。

僕自身も今でも、来年仕事あるのかな?こんな仕事の仕方をしていて。とか思いますけど。今は良い仕事もさせてもらっているし、良い人たちとも仕事させていただいていますし。割りと幸せ。
本当にやる気があって続ければ、なれる職業だと思うので。すぐにあきらめずに、まずは色々なことを経験してみて下さい!

INFORMATION

【Profile】
スタイリスト/武久泰洋
東京都出身。青山学院大学中退後にバンタンデザイン研究所に入学。卒業後の2005年に渡英しニコラ・フォルミケッティ氏に師事。数々のファッション誌でスタイリストとして活躍後、2013年に帰国後はCMや広告などを手がけるスタイリストとして活躍中。

RANKING


1週間でよく読まれた記事

PRESENT


プレゼント