【大人が出逢う、東京古着】高円寺・MECHA発、古着の奥行きを体感する旅へ

この連載の取材でオーナーさんたちに好きな古着屋さんを聞くと、度々その名が挙がっていたのが、このお店だった。
高円寺南口より徒歩3分のビルの2F。高円寺・MECHA。
同業者からはもちろん、ファッションに精通した大人たちに愛される、ふたつとないお店だ。



色とりどりのタッセルの暖簾をくぐった先に待ち構えているのは、左右上下に広がる唯一無二の世界。古着のカオスだ!!!!!
店内に足を踏み入れてすぐに伝わってくるのは、自由と遊び心。
ああ、古着ってなんて奥行きがあるんだろう!



“君の好きだと思うものが、一番最高”。
ファッションにルールなんかないよ、といった心強いメッセージを端々に感じる店内のムードに胸が高鳴る。
天井から足元に至るまで、所狭しと並べられたジャンルレスな洋服たちやユニークな小物。思わず足を止めてしまう瞬間が何度もあった。



雑多で自由で、人に優しい高円寺。
ひとたび惹かれると、もう決して離れられない魅惑のこの街にMECHAがあるということが、なんだかとてもしっくりくる。
しかしながらもう一つ驚きなのが、そのルーツ。実は大阪発だという事実だった。オーナーさんは、大阪の古着好きに絶大なる人気と信頼を誇る名店「CHAPPIE」を営む傍ら、2013年東へ進出!
元々好きな街だったというここ高円寺にてMECHAをオープンさせたというのだ。ちなみにMECHAの名は店長の飼い猫に由来しているのだとか。
平日は22時まで。仕事の帰り道に立ち寄れるのも嬉しい!



「ここは、一言で言うと、“面白い古着”に出逢える店。僕は元々ここが大好きでオープン当初から通っていた常連だったんです」
そう語ってくれたのは、スタッフの奥原一星さんだ。
多い時は週3〜4、MECHAに通っていたという奥原さんは1年ほど前からスタッフになったのだという。



「いい服はあっても、いい面白い服、変な服ってあんまり出会えないなあって。今のこの世では日常着じゃない服を、あえて今、普段に着ちゃう。そういうのも好きなんですよね。古着ならではの楽しみ方って感じがして…」
中学からずっと古着が好きだという奥原さん。
決して口数が多いわけじゃないけれど、お店の成り立ちと自分と古着の関係を丁寧に話してくれた。



どこかの民族を彷彿させる切り替えが特徴的なスカートに、一癖も二癖もあるワンピース、ちょっと他では出逢えなさそうなアバンギャルドな柄シャツ、時に柔らかく時に強い自分を演出してくれる個性豊かなアクセサリ…。
確かに見渡してみると、ここは“予想以上のもの”で埋め尽くされているのだった。



これを着たら、これを身につけたらどんな気分になるなだろう?
これってどんな風に着たらいいんだろう?
こういうものに出逢いたいな、というイメージを一つも二つも越えていくセレクト。でも、多分、そういう時にしか、見たことのない自分には出会えない。



同じ赤が与えるイメージだって、ものや人によって大きく変わること。
そしてその面白さ。
私たちはもしかすると、自分が自分を裏切る瞬間に会いたくて、いつも新しい服を探しているのかもしれない。
そっちの方が面白いから。
奥原さんの言葉にふと、古着を好きでいる本質的な理由に触れた気がした。



お店に並ぶもののイメージを固定したくないというオーナーの哲学のもと、
アメリカに買い付けに行くスタッフはローテーション、ラックやレイアウトをこまめに変えてお店のイメージを常に一新していくスタイルもMECHAならではだ。メンズ・レディース共に買い付けに行くのは男性だという。
そう聞くと、いつも素朴な疑問が浮かぶ。
「男性がレディースの買い付けやコーデを組んだりするのって、難しいものですか?」



奥原さんは笑いながら答えてくれた。
「女の人の“かわいい”には種類がたくさんあるんだなって。色も男よりもたくさん見えてるんじゃないかって思うくらい、中間色やちょっとした色合いの違いに敏感ですよね(笑)。僕は分からなくなったら、彼女に聞いたりしています」
女性にはない視点を持つ男性の「これいいんじゃない?」という提案と、等身大の女性の「これかわいい!」という素直なアンテナ。
MECHAは多分、夫婦や恋人同士で来るのもとても楽しい場所なんだと思う。



ちなみに、奥原さんが、女性が着ているのを見ると思わずいいなと思うのは、民族衣装だという。
「古いものってただ古いだけじゃなくて、やっぱり歴史とか文化を背負っているからこその味わいだったりする。そういうものが背景に見える服ってやっぱり面白いじゃないですか。衣食住の衣に近い服っていうか。」
そう、どんな装いにも意味があるのだ。
昔の服は、服は生活そのものだということを思い出させてくれる。



何点かクレジット入りで物撮りをしたい旨を伝えると、奥原さんは近くにあるという倉庫までひとっ走りしてくれた。
「せっかくなので、いくつかアイテムを取りに行ってもいいですか? まだいい服があるので!」そして、両手に抱えて持ってきた服を自ら1着ずつトルソーに着せて撮らせてくれた。 「自分が買い付けたものがこの店頭に並んで、手にとってくれる人や買ってくれる人がいること。そういう瞬間、すごくやりがいを感じます」
それは、常連としてお店を愛した時間を持つ奥原さんならではの言葉だった。



計り知れない古着への、そしてお店への一手間とこだわり。
それはそのまま、ここに来る人たちへの紛れもない優しさだった。 自由と遊び心と、そして愛。
MECHAが愛される理由がまた一つ、わかった気がした。



自分の居場所を決めつけられるのは苦手だけど、隠れ場所を見つけるのは上手。誰にでもいい顔はしないけど、お気に入りはとっても大事にする。
自由で誇り高い猫のように、何時かは決めないで、ふらっと訪ねたい。
多い時には週3〜4くらい。MECHAはそんな場所だ。



ワンピース ¥29800+tax


セミノール ¥34800+tax


クロスフラッグラルフスウェット ¥45800+tax


ポロスポーツ ¥19800+tax

 

Photo:Yuka Ochiai
Edit:Namiko Azuma
Text:Miiki Sugita

 

MECHA

住所:〒166-0003 東京都杉並区高円寺南4丁目23−7 大国屋ビル2F
電話番号:03-5929-8993
営業時間:1400(土日祝は1300)
定休日:不定休
Instagram:@mechaused

出典:She nagazine

INFORMATION

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